脊髄空洞症の治し方は?
4.治療法内科的薬物療法、理学療法、外科的に大孔部減圧術、空洞-くも膜下腔短絡術などの手術が行われる。 対症的治療としての手術療法は一定程度確立しており、手術療法により臨床症状が寛解する症例もある。 しかし、根治療法ではないので、脊髄内の空洞は完全には消失せず残存する例がある。
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脊髄空洞症は先天性ですか?
脊髄空洞症の原因には先天性と後天性があります。 先天性では、頭蓋後部を形成する後頭骨の奇形(キアリ様奇形)により小脳後部が頭側に圧迫されて、脊髄空洞症を引き起こします。 また、小脳が脊柱管内に突出しているような奇形でも脊髄空洞症を引き起こします。 後天性の原因は腫瘍や炎症、外傷などに関連して発症します。
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脊髄空洞症の初期症状は?
初期症状としては手や足の痛みや温度の感覚の異常が起こり、あとから腕や足の麻痺が見られるようになります。 症状を感じたらなるべく早く受診する必要がありますが、脊髄空洞症は稀な疾患なので、いきなり専門医に行くよりも、まずは整形外科や脳神経外科で診てもらい、よく見られる症状などがないか医師に確認してもらいましょう。
脊髄空洞症の後遺症は?
一般的には手術によって症状は改善することが多いとされます。 ただし、神経が受けた損傷は他の組織の損傷と比べて一般的に回復しにくいとされており、後遺症が残る可能性はあります。 後遺症としては、脊髄に空洞が残る、しびれが残るといった場合があります。
脊髄空洞症なぜなる?
脊髄空洞症とは、脊髄の中に脳脊髄液が溜まり空洞ができてしまう病気です。 生まれつき小脳の下端が脊髄のほうへ落ち込むキアリ奇形のために髄液の流れが悪くなることが最も多い原因です。 キアリ奇形がなくても脊髄損傷や、脊髄の癒着を起こすような病気でも起こります。 脊髄に空洞ができると感覚障害や運動麻痺が現れてきます。
脊髄空洞症 どんな手術?
空洞症の手術は空洞-くも膜下腔シャント(短絡、つまり抜け道の意)手術ともよばれ、全身麻酔で行います。 空洞が存在する高位の脊椎を後方から一部開いて硬膜を切開し、脊髄の表面に穴をあけて空洞内に細いシリコンチューブ(SSシャント)を入れます。 チューブの一端は空洞内、他端はくも膜下腔とよばれる脊髄表面の髄液層に固定します。
脊髄空洞症の合併症は?
0~2歳では嚥下(飲み込み)障害や胃食道逆流、いびき、睡眠時無呼吸などが認められますが、3~5歳以上では脊髄空洞症の合併の頻度が増加し、空洞症の症状や脊椎側彎、頭痛といった症状が多くなります。
脊髄空洞症の手術の成功率は?
成功率 手術は非常に有効で、私の場合、95%以上のケースで、術後空洞が縮小します。 手術前の症状も多くが改善します。 ただ、痛みの症状だけは、注意が必要です。
脊髄空洞症の症状は?
脊髄内部に脳脊髄液が貯留する事により脊髄神経組織が破壊され、上肢のしびれ感、疼痛、感覚障害、筋力低下などの症状が出現し、進行すると下肢の症状(感覚低下、筋力低下、歩行困難など)も出現する可能性があります。 症状が進行してしまうと治療を行っても症状が改善しない場合が多いので、早期に発見して治療を受ける必要があります。