脊髄腫瘍は癌ですか?
一般的に最も多い脊髄腫瘍で、その多くは脊髄神経根から発生するシュワン細胞腫(神経鞘腫)、髄膜から発生する髄膜腫などの良性腫瘍です。 徐々に大きくなって脊髄を圧迫し四肢の感覚障害や麻痺を来たします。 原則的に手術治療を行い、全摘出すれば再発の危険はそれほど高くありません。
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脊髄腫瘍の生存率は?
脊髄腫瘍の予後について教えてください。
悪性の脊髄の中に発生する腫瘍や、転移性の腫瘍に関しては予後が良いとは言えず、5年生存率も10%を切ることが多いようです。
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脊椎腫瘍の初期症状は?
初期の症状は、その腫瘍の発生した部位での神経根の刺激や圧迫による頸腕痛、肋間神経痛、腰痛、坐骨神経痛などの痛みです。 そのうちにしびれ感や知覚異常、下肢の重苦しさや脱力感が出現します。 腫瘍が増大して脊髄が圧迫されるようになると、知覚障害、運動麻痺はさらに進行し、排尿困難、尿失禁も出現します。
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脊髄腫瘍の原因は?
原因は、遺伝子の突然変異が考えられています。 まれに、家族性に発生することもあります。 脊髄腫瘍はまれな病気です。 手術治療が必要な患者さんは、100,000人に1人くらいの割合で、日本全国で年間1,000件程度の手術が行われています。
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脊椎腫瘍の治療方法は何ですか?
一般に手術療法と化学・放射線療法などの補助療法を併用します。 術式は神経除圧術や腫瘍切除術が用いられ、時に脊柱再建術が併用されます。 近年では悪性腫瘍に対する全脊椎切除術(Total en bloc spondylectomy)などの根治的手術も症例によっては可能となり、治療成績の著しい向上が得られています。
脊髄腫瘍の治療法は?
脊髄腫瘍の治療の原則は、手術による全摘出術ですが、一部の髄内腫瘍(星細胞腫、上衣腫の部分摘出例)では放射線治療が行われます。 顕微鏡下に術中脊髄モニタリングを行いながら手術を行いますが、全摘出ができないこともあります。 術後神経合併症出現、悪性度、腫瘍残存の可能性について術前に十分理解する必要があります。
脊髄腫瘍 どんな痛み?
この痛みは安静時痛(あんせいじつう)と言って、じっとしていても強い頑固な痛みがあることが特徴です。 脊椎が腫瘍によって崩れたりつぶれたりすれば、体の支柱である背骨が曲がったりずれたりして姿勢を保てないばかりでなく、背骨の中を通る神経の本幹(脊髄)やその枝(神経根)が損傷されて、手足の麻痺や排せつの障害がおこります。
脊髄腫瘍の後遺症は?
脊髄腫瘍の後遺症 脊髄腫瘍により周囲の正常な神経が障害される状況が長期間になったり、程度が強かったりするとたとえ治療を行ったとしても症状が改善せず後遺症として残ることがあります。 神経の障害が確定してしまうと、圧迫の原因を解除しても神経の自然回復が不十分となるためです。
脊髄腫瘍の検査方法は何ですか?
診断 脊髄腫瘍はX線(レントゲン)では発見できませんので、X線像が正常でMRIで脊髄腫瘍が認められれば診断は確定します。 腫瘍の種類や広がりを確かめるために、造影MRIが行われます。 手術の計画のためにはCTを追加することが多いかと思います。